医療施設(病院・クリニック)の再生医療(PRP治療、幹細胞治療)の導入を支援(サポート)します
2014年11月に施行された再生医療等安全性確保法を受けて、近年、再生医療を自由診療で提供する病院・クリニックが増えています。これらの医療施設で行われる再生医療のうち、ほとんどが幹細胞治療または自己多血小板血漿(PRP)治療です。
弊社は、これから再生医療(PRP治療、幹細胞治療、幹細胞塊治療)を提供したいとお考えの医療施設(病院・クリニック)向けに、再生医療導入支援(サポート)サービスを行います。
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再生医療等提供計画の作成を支援します。幹細胞治療などの第2種再生医療等については特定認定再生医療等委員会に、PRP治療(関節内投与などを除く)などの第3種再生医療等については認定再生医療等委員会に審査を依頼し、地方厚生局に届け出るまでの支援(サポート)を行います。
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PRPや幹細胞・幹細胞塊を院内で加工する場合は、細胞培養加工施設の認可取得の支援(サポート)を行います。
PRP治療や幹細胞治療などの再生医療を開始するためには、厚生労働大臣に認可された再生医療等委員会(特定認定再生医療等委員会または認定再生医療等委員会)の審査を受ける必要があります。また、PRPや幹細胞を院内で加工する場合は、厚生労働大臣から許可を受けた細胞培養加工施設(CPC)を用意し、厚生局に届け出る必要があります。 細胞等加工施設を持たない場合は、幹細胞・幹細胞塊の加工を外部委託できる細胞等加工施設とのコーディネートが必要となります。弊社は、これから再生医療に着手されようとする医療施設を支援(サポート)するサービスをご提案します。
医療施設(病院・クリニック)向け再生医療導入支援(サポート)サービスの概念図

医療施設向けPRP治療・幹細胞治療など再生医療支援サービスの内容
1.再生医療等委員会申請支援(サポート)サービス(再生医療等の提供計画作成・再生医療等委員会の審査依頼・厚生局への提出の手続き支援)
当社はこれらの手続きをサポートします。当社は再生医療等委員会の審査手続きに精通しており、ポイントを押さえた手続きの支援(サポート)が可能です。また、貴院が再生医療を提供するために必要な周辺サービスもご提供します。

2.細胞培養加工施設認可取得支援(サポート)サービス
PRPを加工して院内で患者様に投与する場合も、PRPを加工する細胞培養加工施設としての届け出が必要です。PRPの加工は、安全キャビネットを設置する程度のスペースと、安全キャビネット、遠心分離機、PRP調整キットぐらいを用意すればよく、30万円程度~でご用意いただくことが可能です(これらの機器は弊社からのご紹介も可能です)。PRP加工の手技はそれほど難しいものではありません。そのため、PRPの院内加工は比較的ハードルが低いと言えます。
幹細胞を加工する場合は、クリーンルームを備えたCPC(Cell Processing Center)が必要となるため、ある程度の広さのスペースと、施設および装置の用意に数千万円規模の設備投資が必要となります(弊社からは、必要に応じて、CPC設置の専門事業者をご紹介することができます)。また、ある程度の高さや、三相電源および相応の電力量も必要となります。さらに細胞培養ができる人材の確保も必要です。そのため、幹細胞の院内加工は比較的ハードルが高いと言えます。
シムスバイオの再生医療導入支援(サポート)サービスの実績例
事例1:脂肪由来幹細胞を用いた変形性関節症の治療(第2種再生医療等)
厚生局への届出手続き支援(サポート)
脂肪採取および治療に関して医師によるレクチャーのコーディネート
幹細胞加工コーディネート
資機材提案
患者向けチラシ提案
事例2:PRPを用いたしわ、たるみ、ニキビ跡の治療(第3種再生医療等)
サービス内容:細胞等加工施設認可手続き支援(サポート)
再生医療等委員会手続き支援(サポート)
厚生局への届出手続き支援(サポート)
資機材提案
患者向けチラシ提案
事例3:PRPを用いた変形性関節症治療(第2種再生医療等)
PRPを用いた捻挫・骨折治癒促進、靭帯・腱・アキレス腱炎の治療(第3種再生医療等)
サービス内容:細胞等加工施設認可手続き支援(サポート)
再生医療等委員会手続き支援(サポート)
厚生局への届出手続き支援(サポート)
資機材提案
患者向けチラシ提案
再生医療導入支援(サポート)サービスをご利用いただいた医療施設様のご感想
医療法人 井上クリニック(大阪市東住吉区)
理事長 井上 芳則 先生
整形外科分野では、再生医療の例としてPRP治療の導入が進み、治療の選択肢の一つと期待されています。
当院では、関節症や筋・腱の疾患に対してPRP治療を導入したいと考え、シムスバイオ社に相談し、再生医療支援(サポート)サービスを依頼しました。
シムスバイオ社より、患者様にPRP治療を提供するまでに必要な、細胞加工施設や再生医療等提供の認可取得、必要な物品の提案など、トータルに支援(サポート)していただきました。労力を軽減でき、スケジュール上も遅延なく、再生医療を提供できるようになりました。
今までの「ヒアルロン酸の注射から手術」という治療に新たな光がさしたようです。
また幹細胞治療にも興味を持つようになり、これからも再生医療に関わっていく上で、システムバイオ社に相談したいと思っております。

再生医療とは
昨今、再生医療が新たな治療法として注目されています。再生医療とは、機能障害や機能不全に陥った生体組織・臓器に対して、患者自身、又は、他者の細胞・組織を培養等加工したものを用いて、失われた機能の修復・再生をはかる医療のことです。これまで有効な治療法が無かった疾患の治療ができるようになったり、外科的な手術をしなくても治療ができるようになったりすることなどが期待されます。従来、再生医療は新しい医療のため、関連法令が十分整理されておらず、安全性に課題がありました。そこで、再生医療に関する規制が整備され、 2013年に「再生医療等安全性確保法」が成立し、2014年から施行されました。
同法では、再生医療等の安全上のリスクに応じて、第一種再生医療等、第二種再生医療等、第三種再生医療等に分類されています。これらの治療を行う医療施設は、第一種、第二種は特定認定再生医療等委員会の審査を、第三種は認定再生医療等委員会の審査を経て、厚生局に届け出る必要があります。
- 第一種再生医療等:これまでヒトに実施された例が極めて少なく、リスクが高いと想定される治療。主にES細胞・iPS細胞や、他人の幹細胞を利用する治療が該当。
- 第二種再生医療等:すでにヒトに実施されたことがあり、中程度のリスクを見込まれる治療。主に、患者自身の体性幹細胞などを利用する治療、例えば幹細胞治療が該当。
- 第三種再生医療等:もともと細胞が持っている機能を利用し、大きな操作を加えないため、大きなリスクは想定されない治療。加工を施した体性細胞を利用する治療、例えばPRP治療が該当。
PRP治療とは
PRPとは、多血小板血漿(Platelet rich plasma)を用いる再生医療の治療法のことです。血小板の機能としては、出血した際に血を止める働きのほかに、様々な成長因子を放出し、組織損傷部位に作用して、疼痛の緩和や、傷んだ組織の修復促進、コラーゲン合成を促すと考えられています。PRP治療は、血小板を濃縮したPRPに含まれる成長因子の力を利用して、人が持っている治る力を引き出し、治癒を目指す治療法です。大リーグや日本のプロ野球の投手が肘や肩の治療に用いたことで有名になった治療法です。
PRP治療は、主に整形外科領域の、関節、靭帯、筋肉、腱への投与や、美容領域の、皮膚のしわ・たるみなどの治療に用いられます。PRP治療にあたっては、患者様ご自身の血液を採血し、遠心分離することで血小板を濃縮し、通常の血液の約3~7倍程度に血小板を多く含む血漿(PRP)に調整して、患部に投与します。患者様自身の血液から調製したPRPを用いて治療を行うため、副作用のリスクが少ないことが特徴です。
PRP治療の流れ

幹細胞治療とは
幹細胞は、人工的に作られるES細胞やiPS細胞と異なり、体内に自然に存在します。幹細胞は、分裂して自分と同じ細胞を作る能力(自己複製能)と、別の種類の細胞に分化する能力(分化能)の2つの能力を持つことが特長です。
幹細胞は骨髄、歯髄、臍帯、皮膚、肝臓、脂肪など様々な組織で見つかっています。例えば、骨折が治る、髪の毛が伸びる/生えてくるのは、それぞれの場所に存在する幹細胞の働きによります。
脂肪組織の中にも幹細胞が多数存在することが近年知られるようになりました。脂肪組織由来幹細胞は、他の臓器に比べて取得しやすく、また豊富に存在するため、脂肪組織由来幹細胞は幹細胞治療によく用いられます。
幹細胞は患部への注射または点滴によって投与することで、様々な疾患の諸症状を改善する効果が期待されます。点滴の場合、幹細胞は患部に自然に集まる(ホーミング効果)ことで、患部の治療を促進する働きが知られています。
幹細胞は、サイトカインや成長因子と呼ばれる物質を分泌することが知られています。これらには、組織修復の促進、抗炎症作用、痛みの緩和などの効果が期待されます。
患者様自身の脂肪組織由来の幹細胞は、使用にあたり倫理的問題が無く、体に投与しても拒絶反応がほぼありません。またガン化したという報告が今のところなく、患者様の負担を軽く抑えて採取することが用意です。脂肪内に豊富に含まれているため、再生医療に用いやすいと言えます。
幹細胞治療の流れ
